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2020年2月2週号
「落ちないリンゴ」贈呈 - 金子貴広さん
 【湯沢市】湯沢市駒形地区の金子貴広さん(39)が栽培する「落ちないリンゴ」。鳥居の図柄と「祈合格」の文字が白抜きされたリンゴで、毎年受験時期になるとJAこまち果樹部会駒形支部を通じて、お守り代わりとして稲川中学校と稲川支援学校の中学三年生に贈呈している。

 駒形地区は、1991年の台風19号(通称リンゴ台風)の際にも最小限の被害にとどまった地区。この状況を由来とし、合併前のJA駒形(現JAこまち)時代、果樹担当者と同JA果樹部会の部会長が相談して、落ちないリンゴの栽培を発案したという。
 長い間、同地区の果樹農家・高橋久志さんが委託されてきたが、若い世代に栽培を譲ろうと金子さんに声をかけ、現在は金子さんが手掛けて4年ほどになる。「思いを込めて作っているので、受験生の皆さんも一生懸命勉強して良い結果を残してほしい」と話す。

 金子家では祖父の代からリンゴ栽培を始め、貴広さんで三代目。園地60㌃には、「ふじ」や「シナノスイート」等主要5品種を手掛ける。
 通常のリンゴ栽培については「量よりも質と食味を重視している」と金子さん。色付きなどにより品種の収穫適正時期はあるが、「収穫前には試食をし、自分がおいしいと納得したものを出荷している」と胸を張る。
 今後の経営については「園地の規模拡大は考えていない。一にも二にも高品質のリンゴ生産を今後も追及していきたい」と話す。
次号をお楽しみに!