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2018年5月3週号
露地+ハウスでアスパラ栽培に取り組む - 地代登さん

 【大館市】大館市大茂内の地代登さん(77)は、市の重点戦略作物のアスパラガスを手掛ける。露地とハウス2棟合わせて2㌶で栽培し、産地化の一翼を担っている。

 栽培を始めたのは約20年前。露地栽培を長年行い、3年ほど前からはハウスでも取り組んでいる。アスパラガス導入のきっかけは「単価が良いから」と話す地代さん。4月下旬は九州産との端境期で、北海道産もまだ出荷されないという。
 特に力を入れるのは、6月初旬から始まる立茎作業。人差し指ほどの太さのアスパラガスを、5㌢間隔で残す。「茎が太いと、夏にかけて繁茂しやすくなって作業に支障が出る。逆に細いと収量が少なくなる」といい、太さにバラつきが出ないように気をつけている。立茎後は、1週間おきに防除作業を繰り返す。「茎枯病や斑点病になると枯れてしまうこともあり、来年の収量にも影響する」と初期防除を徹底する。
 収穫時期は4月中旬から9月下旬まで。最盛期の5、6月には、1日で約200㌔を収穫する。水稲も約6㌶栽培する地代さんは、「5月20日前後の田植時期は、収量も多くなる。家族や近所の人に手伝ってもらい、人手を増やして収穫作業を乗り越えるよ」と話す。

 6月以降は、アスパラガスの収穫作業と防除作業を並行する。「夜の気温が高いと10㌢も伸びる。天気に関係なく収穫だよ」と苦労を見せるが、「最近は販売単価が1㌔1000円ほどで、始めたころより値上がりしている」と話す。
 JAあきた北営農指導員の安部泰史販売営農部副部長は「栽培当初から産地をけん引してもらっている。これからも良いものを栽培していただきたい」と期待を寄せる。   
 市では本年度、アスパラガスの園芸メガ団地が整備される。地代さんは「農業法人で作付けが始まるので、期待している。大産地になるよう、自分自身も頑張りたい」と意欲的だ。
次号をお楽しみに!