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2018年6月3週号
リンドウに魅せられて - 菅健人さん
 【湯沢市】水田の転作作物に適し、県でも栽培を推進しているリンドウ。湯沢市深堀の菅健人さん(24)は、転作田15㌃で作付けて3年目になる。高規格のリンドウを目指し日々管理に努め、これから本格的な収穫・出荷シーズンを迎える。

 水稲とキュウリのハウス栽培を経営する専業農家の両親の元で育った健人さん。中学生の頃に、将来就農したいという気持ちが芽生え、地元高校の農業科を経て岩手の農業大学校へ進学した。
 中学生の頃に、将来就農したいという気持ちが芽生え、地元高校の農業科を経て岩手の農業大学校へ進学した。
 大学時代にリンドウを手掛ける岩手の農業法人で、インターンシップとして2週間働いた。「この経験がリンドウに興味を持つきかっけとなった。以前は秋田県でもリンドウの栽培が盛んだったが、現在は面積が減少していることも知った」と当時を振り返る。
 就農したら両親と違う品目に取り組みたいとの思いから、卒業後はその農業法人でさらに2年間研修を受けた。就農時からリンドウの導入を決意し、単独で栽培を始めた。「導入を両親に相談した際、快く受け入れてもらえた。10年を一つの区切りとして栽培していきたい」と将来を見据える。  
 リンドウは定植後3年目から本格的な収穫・出荷が始まる。「ようやく今年からが本番。これまで自分が勉強し管理してきた結果が、どう反映されるのか楽しみだ」と来月から始まる収穫を待ち遠しく話す。地元JAの花卉部会に所属し、全量JAに出荷する予定だ。

 「当初は農薬を撒く際歩くスピードが遅くて葉に薬害を出してしまった経験や、圃場への水入れの時期把握が甘く失敗したこともあった。3年目を迎えて、ようやく思い通りの管理ができるようになってきた」と菅さん。
一方、温暖化によって開花時期が早まっていることに触れ、「開花を早めることはできても、遅くすることはなかなかできない。今後はいかに盆と秋彼岸の時期に合わせた出荷ができるかがポイントだ」と課題も話す。
 将来は収穫状況もみながら、30㌃程度まで規模を増やしていきたいと意気込む。
次号をお楽しみに!