農業共済新聞

トップ > 広報活動 > 農業共済新聞 2021年5月3週号
2021年5月3週号
ドローンスクールが開校 - JU AVACドローンエキスパ ートアカデミー秋田校
 農業や建設業などさまざまな分野で導入されている小型無人機(ドローン)。基本技術や知識を学ぶスクールがにかほ市に設立され、フライト無料体験会を開いた。プログラミングでの自動操縦を活用した獣害対策や農産物の盗難防止など、進化が著しいドローンに期待が寄せられている。

 全国26番目の開校となったドローンスクール・JUAVACドローンエキスパートアカデミー秋田校(スタッフ3人)は、ドローンの操作技術を社会貢献に生かすことを目的に設立された。同市平沢の秋田マテリアル株式会社が、にかほ市インキュベーション施設「わくばにかほ」を利用して設立。同社の佐藤佑介代表取締役(35)が校長を務める。
 同校では、国土交通省の飛行許可申請が可能となるフライト基本技術コースや、農薬散布が可能となる空中散布コースなど四つのコースが受講可能。フライト基本技術コースは4日間の受講で受講料が約27万円、空中散布コースは基本コースに加え1日間、農薬散布などについて学び、別途で約11万円の受講料となっている。
 このほど開かれた体験会では、2日間で約30人が来校。操作体験や農薬散布デモ飛行が行われ、農業用ドローンのマゼックス社製「飛助」が紹介された。この機種は、機体プロペラを大きくしたことで強力な風の吹き下ろし(ダウンウォッシュ)を発生させる。無人ヘリコプターに匹敵するダウンウォッシュと特許取得した独自の散布システムを搭載したことで、高い散布性能を実現したという。
 体験会に参加した同市横岡の斎藤光将さん(40歳、水稲9㌶)は「除草剤や肥料などの散布作業は重労働。前から農業用ドローンに興味があって、デモを見てすごいと思った。ただ、講習や機体導入費を考えると踏み切れない」と悩みを話す。
 農業用ドローン1機で散布作業を実施している同市の農事組合法人小出ファームの佐々木鋼記理事(61)は、「法人化で水稲の作付面積が増えて、73㌶になった。除草剤の適期散布を目的に導入し、構成員17人中5人が資格を取得して作業している。費用はかかったが、体力的負担と作業効率を考えると導入して良かった」と長所を説明する。
 佐藤校長は「ドローンを使用したサービスは急成長している。農業分野のほか、測量分野や災害発生時に役立つなど活用の幅が広い。これからドローンパイロットのニーズは高くなっていく」と話す。

 ▽問い合わせ先=JUAVACドローンエキスパートアカデミー秋田校☎0184(74)6550
次号をお楽しみに!