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2021年7月2週号 Aターンで農の夢実現へ①
都会より土に触れる暮らしを - 佐々木学さん
 にかほ市象潟町に生まれた佐々木学さん(44)は、同市中三地地区にある園芸メガ団地で、小ギクと輪ギクを合計60㌃で露地栽培している。
 大学卒業まで県内に在住し、東京の会社へ就職。「都会生活の中で、満員電車や人の多さに息苦しさを感じた。休日に散歩をしていた時、畑の風景を見掛けると地元が懐かしく、畑作業が楽しそうに見えた」と振り返る。
 「土に触れてのどかに暮らしたい」との思いが強くなったと佐々木さん。東京で新規就農者を増やすために開かれる「新・農業人フェア」を訪れ、2泊3日の農業体験に参加した。そこで、地元で農業を仕事にしたいと決意を固めたという。
 2017年4月に地元に戻り、県の「未来農業のフロンティア育成研修」事業の花きコースを受講。現地研修を受け入れた同市寺田の齋藤正樹さん(69)は「実直で黙々と働く。40歳手前からの就農で、ほかの人とは覚悟が違う。朝早くから現場で見掛けるし、とても頑張っている」と感心する。
 研修終了後、19年に県の「移住就農まるごと支援事業」を活用。80坪のパイプハウス2棟、トラクター1台、セット動噴1台を準備した。地元に帰ってからの就農だったため、補助を受けられるか心配したが、実家が農家ではなかったので受けることができ、助かったという。
 初年度は40㌃に小ギクと輪ギクを定植し、約8万本を出荷。昨年は約13万本と出荷を増やしてきた。最盛期には1日3500本ほどを収穫し、JAに出荷するが、選別作業はメガ団地の集出荷施設を利用するため、効率が良いという。今年は18万本ほどの出荷を目指す。
 「小ギクや輪ギクの需要はお盆や彼岸に集中してしまう。炎天下での作業となり、体力的にきつい。作業者が見つからなく、労働力不足で苦労している」と佐々木さん。農業経験の無い父親の手を借りて作業している。
 「今は露地ギクの栽培スキルを磨くことで精いっぱいだが、いずれは冬にハウスで取り組める葉ボタンなどに挑戦してみたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!