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2022年1月1週号 サキホコレ栽培農家②
あきたこまちと作業が分散 - 佐々木竜孝さん
 合計1・3㌶の2圃場でサキホコレの栽培に取り組んだ美郷町千畑地区の佐々木竜孝さん(59)。厨川生産組合の構成員で「あきたこまち」3・8㌶、「きんのめぐみ」1㌶、「ゆめおばこ」70㌃、「きぬのはだ(もち米)」30㌃の水稲合計約7㌶のほか、大豆4㌶を作付けしながら、新品種米を丹精込めて管理した。
 昨年の秋、収穫したサキホコレの玄米を手に取った時、「つやがあり、粒が大きくて立派だ。1年間の苦労が報われる。県内の米農家が期待する新しい品種になれると直感的に感じた」と話す。最大の特徴である食味を確認するため、少量の玄米をサンプルとして自宅で管理する。精米後、家族で食味や外観、香りを確かめた。妻の百合子さん(55)は「口当たりが良く、おいしいお米で、炊き上がった米の姿が奇麗」と話す。
 家族も高級ブランド米に期待を寄せる。竜孝さんは、昨年11月上旬に県やJAが実施した先行販売の報道や新聞記事で、県内と全国の消費者の関心度、期待度の高さに驚いた。消費者と生産者どちらも興味があり、メリットがあると思ったという。
 今年は、さらなる食味を追求しながら、栽培面積を60㌃増やす予定。今回の経験を次作に生かしたいと意気込む。「以前から作付けている、あきたこまちと田植えが重ならないし、収穫期も労力の分散ができると思った。いいチャンスで期待が持てる」と話す。
 試験栽培時から携わり、関係機関に生育調査のデータを提供。現在、JA秋田おばこ「サキホコレ生産部会」に所属する。昨年、約7回開かれた講習会に毎回参加し、JA営農指導員の下、栽培マニュアルの確認と情報の共有に努めた。
 竜孝さんは「今後、他県の高級ブランド米と同じランクに入るには、生産者自身が地域の気候や土壌条件などを把握して栽培することが不可欠だ。農家一丸となって高品質で良食味の秋田米をPRできたら」と意欲を見せる。 
次号をお楽しみに!