農業共済新聞

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2022年1月3週号
施設型園芸メガ団地で葉ボタン - (農)下黒土アグリ

 大仙市中仙地区にある施設型園芸メガ団地で、冬期間に花きの葉ボタンを生産している農事組合法人下黒土アグリ(鈴木次男代表=65歳、構成員35人)。水稲約45㌶と大豆約43㌶、ハウストマト1・7㌶をメガ団地内で栽培する。同時に花きでも施設を利用して収益性を高め、法人経営の安定化へ取り組む。

 葉ボタンは正月飾りとして門松と一緒に飾られるほか、冬の観葉植物として人気がある。1月ころに旬を迎え、外葉が緑色、内葉が白や赤に色づく。調和の取れた色彩が特徴だ。
 同法人は2019年に94坪のビニールハウス1棟を使い、1万株から葉ボタン生産に取り組んだ。3年目の21年は、同規模のハウス2棟に「F1晴姿」「F1恋姿」をメインに植え付け。「円まどか春の宴」や「円まどか春の紅」「ラッフルレッド」など計6品種2万株を栽培し、出荷した。
 管理は従業員の大橋加奈美さん(42)と藤田京子さん(42)が担当する。大橋さんは「農業経験が無い同じ年2人がゼロから取り組み、初めは不安だった。県の花くれたので安心した」と振り返る。
 仙北地域振興局農林部農業振興普及課の髙橋宏彰副主幹は「生育ステージが大きく変わるタイミングで、管理のポイントを逃さないよう現地で数回指導した」という。藤田さんは「毎年7月下旬に播種して育苗し、8月上旬にハウス内に定植する。水管理や葉かきなどの作業で苦労するが、奇麗に咲いた花を見てほっとする」と話す。
 正月用のため、出荷時期が毎年12月中旬から年末までに限定される。5人体制で収穫し、切り花を色ごとに箱詰めする。関西での有利販売につなげるため、需要ピークを見定め、JA秋田おばこにほぼ全量を出荷。地元産直施設「しゅしゅえっとまるしぇ」でも販売する。
 鈴木代表が同JA営農指導員に施設を利用できる栽培品目がないか相談したところ勧められ、同法人で冬の基幹作物になった葉ボタン。鈴木代表は「当初の栽培は手探りの状態だったが、県普及課職員のアドバイス、大橋さんと藤田さんの技術向上で収穫量が安定してきている。今後、注文が増えれば、もう少し栽培面積を拡大したい」と前を向く。
次号をお楽しみに!