農業共済新聞

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2022年2月3週号
イチゴ4品種を摘み取り - フルーツパークDETO
 2021年、潟上市天王出戸地区に、イチゴ狩りをメインとした観光イチゴ農園「フルーツパークDETO」を開設した株式会社秋田食産の佐藤良一代表取締役(61)。今年はハウスを1棟増やして、近隣の直売所や道の駅にも納品できる生産体制を構築する。安全で安心できる果実の提供を心掛けている。
 151坪と今年新設した100坪の合計2棟のハウスで、従業員4人と共にイチゴ4品種を栽培する。品種は「かおり野」「よつぼし」「章姫」「紅ほっぺ」。それぞれ甘さや香りに特徴を持つ。佐藤代表が観光農園ならではの品種を厳選した。どの品種も酸味が少なく、甘くて程よい硬さだ。ハウス内に足を入れると、イチゴの香りが広がる。
 今年はイチゴ狩りを1月5日にオープン。30分食べ放題で、午前10時~午後3時(定休日は月、火曜)の時間帯で行っている。料金は大人1900円、小学生1600円、3~5歳1300円(3歳未満は無料)で、5月末ごろまで体験できる予定だ。
 秋田市から訪れたカップルは「こんなに楽しいとは思わなかった。大きな果実を取って食べることができて大満足」と話す。
 栽培量が増えたことで、地元産直センター「食菜館くらら」や道の駅おが「オガーレなまはげの里」に卸すことになった。フルーツパークDETOの従業員・三澤真子さん(42)は「商品として栽培するのは、本当に難しくて毎日大変。たくさんのお客さまに喜んでもらえるよう、一つ一つのイチゴを無駄にせず育てたい」と話す。
 美郷町生まれの佐藤代表は、8年前に秋田食産を設立。各地の施設栽培や大学の施設などを視察して、どのような経営方針が自分に合っているか模索していた。当時使われていないハウスがあると不動産業者から紹介され、「トマト栽培で利用されていた栽培ベッドを使って、イチゴを始めよう」と思い付いた。
 イチゴ栽培のノウハウは、知人で当時農業資材を扱う会社に勤めていた萩野次朗さん(50)に学んだ。その後、農業は未経験でも興味があるという4人を雇って栽培に取り組み、収量を上げている。
 佐藤代表は「うれしいことに予約の連絡が毎日入っている。平日はカップルやご夫婦、休日は子供連れのお客さまが多い。昨年、来園いただいたお客さまがリピートしてくれる。これからもイチゴ栽培の規模拡大を目指したい」と意欲を見せる。
次号をお楽しみに!