仙北市西木町桧木内で民宿「農家の宿 星雪館」を営む門脇富士美さん(53)。ホウレンソウを中心に野菜を栽培する傍ら、餅菓子の加工を行い市内スーパーの直売コーナーなどで販売する。
餅菓子は、草餅など季節限定商品のほか、通年でおやきを毎日出荷する。おやきは、餅粉で作った生地にあんこを入れて両面に焼き目をつける郷土のおやつ。1日で約70個を製造するが、店頭に並べるとすぐに売り切れる人気ぶりだ。食品添加物を使用せず、個包装で食べきれるよう配慮。1個税込み150円ほどで販売する。
母から習った昔ながらの味を守るよう心がける門脇さん。「おやきは野菜を具にする地域もあるが、地元で食べられてきたあんこ入りの作り方を大事にしたい。食文化を守り、次の世代に伝えていきたい」と意気込む。
門脇さんは両親と弟の4人で農業に従事。ビニールハウス12棟(250平方㍍)と露地約40㌃で野菜を栽培。JA秋田おばこなどへ出荷するほか、民宿の食事として宿泊客へ提供している。