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東北版6月4週号
自家産乾草、おからを給餌 コスト抑え高品質牛生産へ - 佐々木敬貴さん

 秋田市河辺和田の佐々木敬貴さん(45)は、繁殖和牛10頭と搾乳牛20頭を飼養する。物価高騰が続く中、飼料のコスト削減と資源の地域循環を実現した経営に取り組む。
 乳牛には、1頭当たり配合飼料6㌔と乾草10㌔、発酵飼料15㌔を朝晩に分けて与える。さらに朝は、おからを2㌔ほど給餌。乾草は、自身が20㌶で栽培した牧草を使用する。
 近年は猛暑や大雨といった異常気象で牧草が生育不良を起こし雑草が増え、品質低下や収量減少などの影響が出ているという。佐々木さんは「購入して補っているが、自家産の良い牧草を与えると牛が喜んで食べるし乳量も多くなる。変動する気候に合わせて品種を選び、高品質な牧草を栽培していきたい」と話す。
 おからは同地区の豆腐店から譲り受け、地場産副産物を活用。効率の良いタンパク質摂取を実現している。また、佐々木さんは牛ふんで完熟堆肥を作り、自身の圃場に散布。近隣農家に販売することもあるという。「なるべく経費をかけず、地区の農家の力にもなれるような経営を続けたい。良い餌を与えて良い牛に育ってくれれば」と話す。
次号をお楽しみに!