あきた版11月3週号
リンゴ主体の果樹園 技術磨き環境整備 - 沼沢成悟さん
横手市増田町亀田の「沼沢果樹園」園主・沼沢成悟さん(32)は、2023年に父から経営移譲を受け、リンゴやモモ、西洋ナシを手がける。品種の転換や作業効率向上を目指し、改植に着手。栽培技術を磨く一方、労働環境の改善に当たるなど試行を重ねる。
リンゴは「ふじ」「シナノゴールド」など198㌃、モモは「さくら」「川中島白桃」など65㌃、西洋ナシは「ラ・フランス」「バートレット」6㌃を栽培する。父と妻と従事し、アルバイトを5、6人雇用。求人サイトで募っても、人材確保に苦慮するという。自身が不在でも作業が滞らないようにするため、経験の浅い人向けにマニュアルを作成する。
雪解けとともに剪定を始め、4月からモモの摘蕾と摘花を行う。
その後、リンゴや西洋ナシの摘花に移り、6月から摘果をする。8月からモモの収穫と発送を同時進行で行い、9月からは西洋ナシとリンゴの収穫を始める。
「つがる」など一部のリンゴは、収穫まで葉を摘み取らない「葉とらず栽培」を実施。葉の光合成で生成された養分が豊富に含まれるため、ジューシーで甘みが強くなるという。また、葉が果実を霜や暑さから守る効果もある。
JA秋田ふるさとに出荷するほか、電子商取引(EC)サイトや県内スーパーなどの販路を持つ。「販売先や人材の確保、作業の段取りなどやることが多くて大変だが、充実している」とほほ笑む。
同JA営農経済部果樹課の大和屋尚享課長補佐は「県外先進地への研修参加など栽培技術の取得に余念がない。剪定講習会の講師を依頼されるほど栽培技術のレベルも高く、管内の果樹栽培を担っていくホープといえる」と期待する。
品質向上のためには、労働環境の改善も欠かせないと考える沼沢さん。近年の暑さ対策には、水を循環させて体を冷やす水冷服の着用などを講じる。また、樹齢が高い木を伐採した際には、間隔を空けて定植。園地内の動きやすさを確保し、作業効率の上昇を図る。
沼沢さんは客からの評判に加え、収量が目標に達した時、やりがいを感じるという。「JAへの出荷はもちろん、ECサイトでの販売は継続する予定。より品質の良い果物を作っていきたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!