農業共済新聞

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2021年9月2週号 農家民宿②
果樹の研修受け入れも - ファーム・イン果夢園

 潟上市昭和の舘岡美果子さん(47)は、同市天神下集落の自然あふれる中で農家民宿「ファーム・イン果夢園」を営んでいる。民宿の目の前には、夫・操さん(49)と母・フミ子さん(73)の3人で栽培する果樹園地(リンゴ80㌃、和ナシ150㌃、洋ナシ15㌃)が広がる。
 民宿は主に美果子さんが担当。収穫などで忙しい時期も家族に協力してもらい、切り盛りしている。「民宿を通じて、人との出会いの大切さを感じる。農業に興味のある宿泊者がほとんどなので、そういった方々と会話するのが楽しい」と笑顔で話す。
 県農業公社のインターンシップによる3泊4日の研修や、地元JAによる果樹もぎ取り体験などで利用されている農業体験。利用者は学生から高齢者までと幅広い。最近は秋田県立大学に在学中の愛知県と群馬県出身の学生が研修に訪れた。舘岡さん方で研修を2年間受けて就農し、園地の一部を借りて果樹を栽培する農業者もいるという。
 美果子さんは「農業の中でも、取ってすぐ食べられる果樹は人気があるようだ。果樹栽培は農地を見つけるのが大変なので、できることは手助けをしたい。就農して早い段階で収穫の喜びを感じることができれば、農業者は増えていくのではないか」と話す。 民宿内は広々と開放感のある部屋が特徴だ。民宿のベランダからは果樹園と緑を一望でき、心地よい景色が見える。
 「農家の暮らしをもっとたくさんの人に知ってもらいたい。宿泊者が笑顔で帰ってもらえることを心掛けている」と美果子さん。「研修生には就農後のアドバイスをしている。最近、地元で農業をやりたいという人が増えていると聞く。離農と就農のマッチングをタイミングよくできれば理想的」と話す。
次号をお楽しみに!