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2022年7月2週号
ピーマン栽培に注力 - 佐藤恒子さん

 「20歳で嫁いでずっと農業をしているから、農業歴は46年かな」と話す由利本荘市鳥海地区の佐藤恒子さん(66)。水稲2・15㌶のほか、ハウス1棟約2㌃と露地6㌃でピーマン、スナップエンドウ28・5㌃などの野菜を栽培している。出荷先は主にJAだ。
 特に力を入れているピーマンは2012年に栽培を開始。元々、会社に勤めながら水稲を栽培していたが、花き農家の親戚が廃業したことでハウスを譲り受けた。「JAの営農指導員から、ハウスを有効活用できる手段としてピーマン栽培を勧められた。育てやすく収穫期間が長い。雪が降らなければ11月ごろまで収穫できるのが良い」と話す。
 「米作りは何十年とやってきたが、ピーマン栽培は慣れるまでが大変だった」と佐藤さん。定植後に病害虫が発生しないよう細心の注意を払う。誘引をはじめ、栽培の工程一つ一つに細かく目を配り、丁寧な作業を心掛ける。
 圃場がある同地区は中山間地域に位置。圃場の高低差が大きく急勾配だが、農作業は基本的に1人で行う。「斜面での草刈りは本当に大変だが、最近は農機具が高性能になってきて作業がだいぶ楽になった」と話す。
 農繁期は息子や娘、孫が訪れ、一緒に作業に取り組む。「今年は小学生の孫が水稲の播種作業に、ずっと付き添って手伝ってくれてうれしかった」と笑顔を見せる。
 現在、JA秋田しんせいのピーマン研究会に所属し、栽培講習会などに参加している。「分からないことや疑問に感じたことは指導員に聞くことを心掛けている」と佐藤さん。
 農業の魅力について「種を播いて芽が出て、定植して収穫するまで手間がかかる。だからこそ面白い」と説明する。「年を取ってきたから体に気を付けて、少しでも品質の良いものを多く出荷できるように頑張りたい」と張り切る。
次号をお楽しみに!