あきた版3月3週号
自家産ハーブと野菜で茶屋ピクルス 健康願い商品開発 - 髙川農園 髙川麻衣子さん
大仙市大曲西根で髙川農園を営む髙川麻衣子さん(40)は自宅横の敷地に加工場「Kき ちえんitien」を開設。自家栽培したハーブと野菜を使い、ハーブティーやピクルスなどに加工している。年間で50種類ほどを作付け、さらなる多様な商品開発に意欲を見せる。
赤シソやジャーマンカモミールなどのハーブは露地2㌃とビニールハウス1㌃で、モロヘイヤなど加工用の野菜は露地2㌃で栽培。ハーブティーは抽出液の色味ごとに赤と青、黄を展開し、モロヘイヤを使ったコーヒーも製造する。
ピクルスはサツマイモやミニトマトなど4種類を手がけ、JA秋田おばこの直売所へ出荷する。冬季など自身で野菜を賄えない場合は直売所で調達。将来的には近隣の農業者と連携し、規格外品の活用も考える。
髙川さんは出産後の疲労がたまっていた際、ハーブティーで体質改善し元気に暮らす人を交流サイト(SNS)で見つけた。ハーブに興味を持ち、栽培と研究を開始。コロナ禍は県外在住の専門家からビデオ通話で指導を受けて知識を深め、料理への活用方法を学んだ。
以前から加工販売をしていたものの、品数が増えて手狭になったため、
改正食品衛生法に対応した自治体の補助事業を活用して加工場を新設。消毒など衛生管理についても学び直し、環境を整えて臨んでいる。
髙川さんは「ハーブティーは効能を知って飲むと、効果が高まると感じる。安全で体に良い商品を作り、たくさんの方を元気にしたい」と話す。湿気を嫌うものや寒さに弱いものなど適する生育環境が異なるため、露地かハウスかなど実践を重ねたという。
同JA直売所「しゅしゅえっとまるしぇ」の藤田学店長は「髙川さんはSNSで積極的に発信しているので、遠方からも在庫確認などの問い合わせがある。売れ行きも良く、商品の入荷を心待ちにしている方も多い」と話す。
今後について髙川さんは「栽培品目を増やし、ハーブティーの種類を増やしていければ。野菜やハーブがたっぷり入った弁当を開発し、テイクアウトやイートインコーナーの設置などに挑戦していきたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!