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東北版3月4週号
クリの生産からスイーツ作りまで 渋皮まで無駄なく茶に加工 - 糸井ミユキさん

 義両親が仙北市西木町で営んでいた農園6㌶を受け継ぎ、特産の「西明寺栗」を生産する糸井ミユキさん(54)。秋田市雄和田草川でクリスイーツ専門店「Thread chestnut(スレッドチェスナット)」を経営し、2拠点で生産と加工販売に取り組む。
 クリは毎年10月20日ころに収穫し、冷温で2週間保存させ糖度を上げる。果肉はスイーツに使用するが、糸井さんは廃棄されていた渋皮に着目。乾燥させた渋皮で茶「Kuri ー tea(クリティー)」を開発した。50㌔ずつ焙煎し、焙煎時間の長さで2種類の味を展開する。
 同園は急斜面にある圃場で農薬散布を行わず、作業を軽減。同時に食品の安全性を高めた茶の加工が実現した。
 今年2月に都内で開催された食の見本市にも出展し反響があったという。全国での流通も視野に入れパッケージにも工夫を凝らす。
 一方で、高齢化での人手不足を懸念している糸井さん。「今後は短期間のパート人材確保を考えたい。また、6次化にも引き続き力を入れ、キッチンカーで各地に届けたい」と話す。
次号をお楽しみに!