あきた版6月3週号
水稲共済から移行 - 仙道奈保子さん
水稲1・3㌶、大豆10・4㌃、オクラ5㌃、ストック5㌃を栽培する羽後町郡山の仙道奈保子さん(64)。以前は水稲共済に加入していたが、青色申告を開始し、2021年に収入保険に切り替えた。加入初年に猛暑で減収し、保険金等を請求した。
仙道さんは娘と2人で農作業に従事し、全量をJAうごに出荷。オクラは3月下旬に播種し、4月中旬に定植する。6月上旬から盆まで出荷が続き、最盛期は1日に70㌘入りを720パック出荷する。ストックは7月下旬に播種し、8月下旬に定植。11月下旬から12月末まで出荷し、最盛期は1日に750本出荷する。
21年の猛暑でオクラとストックに生育不良が発生した。オクラは葉色を観察して灌水したが、花芽が落ち結実不良となった。また、ハウス側面を巻き上げても風の通りが悪く、温度調節ができずに収量が減少した。秋になっても気温が下がらず、ストックは芯が焼け開花しなかったという。見込農業収入金額から半額以上となる減収となった。
被害を受けて早急にNOSAI職員に相談。3月下旬に保険金等を受け取った。仙道さんは「保険金等を受け取り、翌年に必要な資材や燃料などの準備ができて助かった」と話す。
近年の高温対策としてハウス内の換気に気を配る。ストックは高温下で害虫が発生するため、小まめな防除を行う。近隣農家と積極的な情報交換を行うほか、天気予報の確認も怠らない。「こういった努力をしても、大きな被害が出て減収した時は収入保険が頼り。加入しているから安心でき、新たな品種にも挑戦しやすい」と期待を寄せる。
今年は低温が続きオクラの生育が遅れ気味のため、ハウスの保温を徹底。さらに、夏場の作業は熱中症などに注意し、体調管理にも気を配るという。
仙道さんは「ストックの新たな品種や別の品目を検討している。農薬を散布し、土壌改良に努め、さらに品質の高い農作物の生産につなげたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!