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東北版9月2週号
サツマイモ 安定収入へ奮闘 - 富樫収さん
 帰郷して情報系の技術職から転身した大館市板沢の富樫収さん(43)。サツマイモ40㌃、ダリア3・6㌃、トマト2・9㌃を作付けるほか、野菜を多品目手がける。サツマイモに付加価値を付けブランド化を目指し、安定した収入の確保に奮闘中だ。
 秋田県農山漁村発イノベーション(6次産業化)サポート事業に採用され、現在も支援を受けている富樫さん。昨年からサツマイモ栽培を始め、同市産業部農政課の紹介で、石材「十和田石」を扱う同市比内町中野の中野産業株式会社と提携。石を加工する際に出る端材や粒などを土壌改良資材として使用する。また、収穫後のサツマイモを、温湿度の保てる同社の採掘所で試験的に保管。品質を維持するよう、結露を防ぐ方法を模索する。

 今年5月には定植した苗8千本のうち、千本ほどをイノシシに踏み荒らされた。さらに8月19日から21日に降り続いた雨で圃場が冠水。さまざまなリスクに備え23年からは収入保険に加入し、経営安定を図っている。
 農福連携にも取り組み、福祉施設に加工を委託。県内3カ所の施設でサツマイモ餡あんや干し芋に加工するほか、今後は持ち歩きできるスティック状の干し芋の開発を予定する。
 同課の石川久人係長は「他業種からの転身ということもあり、いろいろなことに長けている。研究熱心でとてもやる気がある方」と話す。地元の若手農業者のリーダー的存在として期待を込める。
 JAあきた北と市内外の直売所やスーパーへ出荷し、店舗ごとに販売実績をデータ化。時期によって各店の売り上げに違いがあり、その店の需要に合わせて出荷するよう心がける。
 富樫さんは「今後は法人化を目指したい。加工や保存の精度を向上させ、通年で安定した収入を得られる持続可能な農業を実践していけたら」と前向きだ。
次号をお楽しみに!