あきた版11月1週号
落花生に注力 新たな特産品へ - 佐藤晃平さん
「温暖化に伴い、寒冷地でも落花生の栽培が可能になっている」と話す秋田市金足片田の佐藤晃平さん(28)。10年前から落花生を作付けし、安定した収量の確保に努める。さらに、県内での作付け拡大を視野に入れ、新品種の開発を目指す。
佐藤さんは、15㌃で「おおまさりネオ」「愛の香り」「はついろ」の3品種を栽培。10月下旬から11月中旬ころ、合計約400㌔を同市のJA秋田なまはげ直売センター「いぶきの里」や井川町のJAあきた湖東農産物直売所「湖東のやさい畑」などに出荷している。「多くの品種を試し、秋田に適したものを残した。毎年秋になると『今年はいつごろから販売するのか』と問い合わせが来る。秋の味覚として認知されているのを実感する」と笑顔を見せる。
マルチを張って4月下旬から7月上旬に播種。約1カ月半後に開花期を迎える。落花生は、子房柄が土に潜り実を付けるため、開花後すぐにマルチを外して土寄せが必要だ。乾燥状態では空莢が発生しやすいため、灌水を定期的に行う。
開花から100日ほどたったら試し掘りして、大きさや色を確認後、収穫作業に入る。脱莢、洗浄、選別して約1日半乾燥し、出荷する。「全て手作業で行う。特に脱莢は、実が割れないよう丁寧に外すので時間がかかる」と話す。
落花生は輪作が基本とされる。前年にジャガイモやタマネギを植え付け、連作障害を防ぐ。「さまざまな野菜などと輪作が可能なので、複合経営の足掛かりになる。イネ科作物との相性が抜群」と説明。根粒菌が空気中の窒素を取り込んで供給するため、減肥や土壌
改良の効果もある。 土作りに適し、新たな特産品として確立できると考えた佐藤さんは、10年前に栽培を始めた。2023年の県種苗交換会では3等賞を獲得。さらに県内での作付けが増えるよう、21年からは地元の大学と共同で、寒冷地向きの品種開発を目指して研究を行う。
近隣住民の佐藤善一さん(78)は「晃平さんは勉強熱心で、独学で続けてきた。落花生以外の野菜も多く直売に出していて、一年中活動している」と話す。
落花生用脱莢機や、マルチ張りなどの機械導入を考えている佐藤さん。「将来的には、現在手がけている水稲2㌶の転作に加え、さらなる規模拡大を目指したい」と意気込む。
次号をお楽しみに!