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あきた版4月1週号
民泊「としょ木漏れ日」運営 比内地鶏農家へ - 佐藤大紀さん、叶子さん

 大館市白沢で民泊施設「としょ木漏れ日」を運営する佐藤大紀さん(26)、叶子さん(28)夫妻。2025年4月から大館市地域おこし協力隊として活動しながら、秋田犬との触れ合いや農業体験などを企画。さらに、比内地鶏飼育による新規就農を目指している。
 大紀さんは東京都、叶子さんは青森県十和田市の出身。2人は、会社員だった大紀さんの赴任先の大館市に23年4月から24年7月まで住んでいた。大紀さんは「大館は秋田犬の本場だと知った。自然に恵まれ、充実した生活を送っていた」と振り返る。
 一度は都内に戻ったものの、学生の頃から興味があった農業に関心が向き、志すことにした。同時に秋田犬のことが忘れられず、虎毛の「お殿水」を飼い始めた。
 就農相談イベント「新・農業人フェア」に参加し、秋田県のブースに置いていた比内地鶏のパンフレットを発見。作物栽培とは違う「やりたい農業」が見つかった瞬間だった。 
 24年11月のインターンシップを経て、25年春に移住。古民家だった
空き家を紹介してもらいリノベーションした。1年目は30組ほどの宿泊者を迎え、約半数が外国人だった。 
 10㌃の畑とビニールハウスでトマトやスイカ、メロンなどを栽培し、農業体験や犬との触れ合いを目玉にしている。

 2匹目の秋田犬「甘露甘露」を飼うことになり、交流サイト(SNS)で2匹との生活や手書き漫画の情報を発信したところ反響が大きかった。
 比内地鶏農家になるための準備も並行して取り組む。研修先の大館市比内町笹館の小畑大作さん(53)は、ハウス5棟で比内地鶏を飼育。毎月千羽出荷しているという。佐藤さん夫妻は、給餌や出荷に備えて捕まえる作業など月に1、2回ほど学ぶ。
 小畑さんは「高齢化が進む中、佐藤さん夫妻のように移住して農家を目指す若者がいることは大変ありがたい。農業は自然相手で計画通りにいかない難しい面もあるが、応援していきたい」と話す。
 秋田は特産品がたくさんあり、農業の可能性や伸びしろがまだまだあると感じている大紀さん。「としょ木漏れ日は田舎のおばあちゃんの家のような懐かしさを大事にしていきたい。そして、目標である比内地鶏農家として自立したい」と前を向く。
次号をお楽しみに!