あきた版6月1週号
干ばつに米価が低迷 - 農事組合法人タモリファーム
水稲約33㌶のほか、ビニールハウス6棟でミニトマトと冬場はホウレンソウの栽培に取り組む三種町富岡新田の農事組合法人タモリファーム。代表理事の田森直樹さん(37)は、父・直一さん(71)と妻・見里さん(37)の3人で営農に励む。
直樹さんは東京都内で会社勤めをしていたが、結婚を機に地元に戻り就農して10年になる。就農前は農業への関心はそれほどなく、田植えを手伝う程度だった。父と共に作業を重ねるうちに規模を拡大し、地域農業を支える責任感が芽生えていった。
収入保険に加入したきっかけは、今年4月に亡くなった母・洋子さんの存在があったという。経営面を担っていた洋子さん。家族経営を続けていくためには、万一の時にも安定した収入が必要だと考え、2022年に加入を決めた。当初、直一さんが加入者だったが、25年9月に法人化。直樹さんが代表に就任し継承した。
「近年は天候が読めなくなってきている。これまで体験したことのない猛暑や長雨など、不安が絶えない」と危惧する。異常気象の影響を強く感じている。
22年には干ばつの影響で思うように収量が伸びず、米価も低迷。直一さんは「あの年は大変だったが、収入保険に助けられた」と振り返る。
安定した収入がなければ、農業を長く続けることは難しいと考える直樹さん。「加入をぜ
ひ勧めたい制度。若い人ほど安心につながると思う」と話す。
現在はスマート農業に取り組み、田植え作業には衛星利用測位システム(GPS)などの衛星測位システムの情報を補正する「RTK(リアル・タイム・キネマティック)固定基地局」を活用。農機具を操作することが好きな直一さんの負担軽減や作業効率の向上につながっている。
今後は管理や品質保持を考え、栽培面積は現状維持する予定だ。直樹さんは「父が元気でいることが最優先。これまでの農業を引き継ぎながら、収入保険を後ろ盾に自分なりの目標を考えていきたい」と堅実経営を目指す。
次号をお楽しみに!