農業共済新聞

トップ > 広報活動 > 農業共済新聞 2020年12月1週号 経営拡充へ自信作②
2020年12月1週号 経営拡充へ自信作②
菌床シイタケに情熱 - (有)内小友ファーム
 大仙市内小友の有限会社内小友ファーム(小松亥佐夫代表、75歳)では、直売所で地元農家が栽培した野菜を販売するほか、菌床シイタケ栽培や豆腐製造に取り組む。
 地域農業の後継者への引き継ぎを目的に、小松代表が仲間を募って2004年に設立した。農地を積極的に集積し、現在は総面積が99㌶。基盤整備を一部で行いながら、水稲67㌶と大豆18・5㌶、ハウス21棟で菌床シイタケなどの作物を栽培する。
 同社では直売所「草穂」を経営。ふるさと農道沿いの立地条件のため、利用者から“農道の駅”とも呼ばれ、にぎわいを見せる。草穂という名前は「草は何度踏まれてもたくましく育ち、花を咲かせ実を残す。農業も、どんなに厳しい情勢でも、地域みんなで協力すれば困難は乗り越えていける」という希望の意味を込め、小松代表の父の俳号から付けられた。「地域の憩いの場をつくっていきたい」と話す。
 店内には同社で栽培された作物のほか、地元農家10人ほどが手掛けたキャベツやネギ、アスパラガスなどの新鮮な野菜が並ぶ。生産者の顔写真とメッセージ付きで、消費者からは「生産者が分かり、安心して購入できる。価格も割安で助かる」と好評を得ている。
 小松代表は「今一番力を入れているのは菌床シイタケ」と話す。栽培用ハウスを10棟以上導入し、15万~16万個の菌床ブロックを生産。生と乾燥の2種類を直売所で販売する。
 また、自家産大豆を使用した豆腐を、一年を通して製造。作り方は全て小松代表の独学で、エダマメとして食べられる「秘伝豆」を使用する。香りが良くクリーミーな味が評判で、「今では生産が追い付かないほどの人気商品となっている」という。さらに、豆腐製造に合わせて、おからボールや厚揚げ、がんもどきを製造し販売している。
 「菌床シイタケは設備が充実してきたので、さらに頑張っていきたい。直売所に来ていただいたお客さんには、これまで通り豆腐やシイタケを買って笑顔で帰ってもらいたい」と話す。

 ▽☎0187(68)2591
次号をお楽しみに!