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2021年1月1週号 農業研修に汗①
今年就農 アスパラが柱 - 髙橋知樹さん
 由利本荘市矢島地区の髙橋知樹さん(29)は、園芸農家を育成するJA秋田しんせいの「JAインターンシップ研修」で汗を流す。2021年にアスパラガス農家として独り立ちすることを目標に掲げる。
 実家の稲作を手伝っていた髙橋さん。機械が壊れたのをきっかけに栽培をやめることになった。新たな作物を検討していたところ、周りの勧めや周辺地区に栽培農家がいたことから、アスパラに興味を持ったという。
 そんな中、同研修の募集チラシを目にして申し込んだ。研修生とJAが雇用契約を結ぶため、JAから賃金を得ながら研修を受けることが可能だ。JAが行う各種業務や研修、提携先農家での作業実習を通して、1年半を限度に実践力を身に付ける。
 髙橋さんが主に作業実習を受けるのは、矢島地区でアスパラ50㌃を栽培する鈴木匠さん(40)。「頼んだ仕事をしっかりこなしている。一通りの作業は経験できたと思うので頑張ってほしいし、これからもアドバイスするので頼ってほしい」と応援する。
 「昨年は収穫から販売までの工程を経験した。とても楽しく自分に合っているが、大変だと感じた」と髙橋さん。20年はナスの栽培に挑戦した。「失敗はあったが出荷までこぎ着けた。21年もナスをやりたい」と話す。
 独立就農するに当たり、実家の水田を転換しアスパラを栽培しようと考えたが、降雪が多く、立地条件も悪いため断念。農地が見つかり、30㌃にハウス2棟を設置し、残りの土地で露地栽培に取り組む予定だ。アスパラの収穫は早くても2年目からとなるため、「1年目はナス栽培、2年目からはアスパラとナスで収入を安定させたい」という。
 研修は21年3月で終了。20年は新型コロナウイルスの影響で実地以外の研修はほぼ無く、「簿記やパソコンを使った経営研修を受けたかったので残念」と話す。
 当分の間は一人でできる仕事量が限られるため現状を維持する考えだ。「将来的には人材を確保して、倍くらいの規模にしたい」と前を見据える。
次号をお楽しみに!