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2021年4月2週号 農業保険を継続加入②
果樹共済 特定危険方式から総合一般方式へ - 佐々木悟さん
 横手市平鹿町醍醐の佐々木悟さん(71)は、果樹共済の特定危険方式廃止に伴い、今年から総合一般方式への変更を予定している。年間を通して幅広いリスクに備えられることを期待する。
 水稲82㌃とリンゴ92㌃を栽培する佐々木さんは、台風などの暴風雨やひょう害などの備えとして、長年、果樹共済の特定危険方式に加入していた。しかし、「特定の自然災害に対してしか備えられないと思った。災害に遭ったときに補償できる保険でないと意味がないため、廃止に伴ってではあったが、加入方式の変更を考えた」と話す。
 総合一般方式に決めた背景には、予想をはるかに超える自然災害に何度も見舞われた経験がある。降雪が早い年はリンゴ「ふじ」など主力を担う晩成種の収穫への影響や、体が損傷し、翌年の収量が減る恐れがあるという。
 心配なのは自然災害だけでない。「近年流行している伝染病の腐乱病は、かかれば枝幹ごと切断するしかない。また、周辺はカラスの被害が多く、毎年20箱ほどの被害果が出る。野ネズミの食害も無視できない」と懸念する。
 今回の内容変更は、良い機会だったという。今冬の大雪は、55年農家をしていて一番ひどい災害だと感じている。「10年前に受けた豪雪からの回復の兆しが、昨年あたりから見えかけていたので大変残念だった」と佐々木さん。「回復にはまた5、6年ほどかかる。この地区に栽培が広がり始めた頃から続くリンゴ農家の3代目として、雪害からの復旧に努力したい」と意気込む。
次号をお楽しみに!