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2021年9月3週号
オリジナルロゴでアピール - 木村真由美さん
 「お客さまの声に耳を傾け、多くの人に自分の商品を手に取ってもらいたい」と話すのは、鹿角市花輪でリンゴ39㌃と野菜10㌃を栽培する木村真由美さん(43)。オリジナルのロゴをリンゴジュースやミニトマト、山菜などに貼り付けて販売。目を引くデザインで他の商品との差別化を図っている。
 
 20年前、農家に嫁いだことをきっかけに農業を始めた木村さん。農業未経験だったが、子供を育てながら家族で農作業に取り組んできた。
 今年初めから経営を任されるようになり、自分の名前で商品を直売所へ出荷するようになった。「名前を出すことに、とても責任を感じる。自分がやっているのだという自覚が湧いてきた」と話す。安全・安心な商品を出荷することはもちろん、販売にも力を入れたいという。
 「自分の商品を一瞬でアピールできる工夫ができないか」と考えた木村さん。会員制交流サイト(SNS)で流行する「インスタ映え」という言葉から、ロゴの作成を思い付いた。「文字ではなく、イラストの方がパッと目に留まりやすく、より親しみを持ってもらえるのでは」と思ったという。

 鹿角市生まれのイラストレーター・くまがいこうたさんにデザインを依頼。色や活字書体など相談を重ね、ロゴが完成した。
 多くの商品が店頭に並ぶ中、完成したロゴは、ひと目で木村さんの商品であることを消費者へ伝えられるようになったという。商品をよく購入するという同市の福島洋子さんは「家族みんなで木村さんのリンゴジュースを飲んでいる。リンゴ自体がおいしいので、子供たちがあっという間に飲んでしまう。冬場はホットにして飲んでもおいしい」と話す。
 リンゴジュースは地元ラジオ局「鹿角きりたんぽFM」の番組で紹介された。木村さんは「若い方から手に取ってもらえることが増えた。『おいしかった』と声を掛けてもらうことが多くなり、反響が大きかった」と笑顔を見せる。
 販売では消費者の声を大切にする。「同じ商品を売る場合でも、たくさん入っているのがいい人もいれば、少ない量でいろいろと買いたい人もいる。できるだけ、お客さまの声を集めて、包装や開け方など売り方に工夫をしていきたい」と話す。現在は高齢者が持ち運びしやすいよう包装を工夫している最中だ。
次号をお楽しみに!