農業共済新聞

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あきた版1月1週号
メニューに合った使い方で - 笠原吉範さん、昇子さん
 4代100年以上続く果樹園を営む八峰町峰浜の笠原吉範さん(66)、昇子さん(64)夫妻。1㌶で「幸水」や「シルバーベル」など10品種以上の和ナシと洋ナシを作っている。
 2009年6月、自宅敷地内に「果樹農家のレストラン・しらかみカフェ」をオープン。ナシを使った料理を振る舞うほか、ジャムやドライフルーツなど加工品の製造と販売も行う。
 同店は来園者に、お茶を飲んでくつろげる場所を提供したいとの思いで開始。吉範さんは「お客さんのため、良質なナシを生産し、おいしい料理を作ることに専心してきた」と振り返る。
 ランチ6種類やスイーツが人気。肉料理にはナシのフルーツソースを使い、カレーやスイーツにはナシのコンポート(果実の砂糖煮)を入れる。昇子さんは「料理に使うナシは、収穫時期によって品種を変え
る。コンポートはメニューに応じてカットの大きさや甘さを調整するなど、料理に合う使い方を試行してきた」と話す。14年目を迎えた同店には、果樹農家ならではの料理を楽しみに、町内外から多くの人が訪れている。
 同店の営業で、ナシ販売以外の収入を生み、経営の安定につなげている笠原さん夫妻。21年から営農の後ろ盾として収入保険に加入している。昇子さんは「果樹は天候の影響を受けやすい。安心して農業を続けるには、自然災害への備えが不可欠」と話す。 今後は栽培面積を維持しながら、新品種の栽培に取り組む予定だ。吉範さ
んは「お客さんを飽きさせないためには変化が必要。料理や加工品
も新しいことに挑戦したい。より良いものを提供できるように、これからも励んでいく」と話している。

 ▽しらかみカフェ=八峰町峰浜水沢家ノ下谷地38の4、☎0185(7 6)3715。営業時間は午前11時から午後4時まで。定休日は火曜日(農作業の都合上、臨時休業あり)
次号をお楽しみに!