農業共済新聞

トップ > 広報活動 > 農業共済新聞 あきた版1月1週号
あきた版1月1週号
ピクルス、タルタルソース 保存期間長く通年でアピール - 農事組合法人太結稲
 横手市大雄の農事組合法人太結稲では、2007年からホワイトアスパラガスの促成栽培に取り組む。ピクルスなどの加工品を10年から販売し、収入向上を目指す。同法人は従業員5人でホワイトアスパラ89㌃のほか、主食用米26・5㌃や飼料用米1・5㌶、サトイモ65㌃、小玉スイカ55㌃を作付ける。
 ホワイトアスパラの株は単年で、毎年種を播く。育てた苗を春に畑へ定植。11月まで養分を蓄えさせた後、株を掘り取る。遮光ネットを張ったビニールハウス内に設置した温床ベッドへ移植し、12月上旬から2月中旬ごろまで収穫する。
 温床ベッドの砂は無機質で、農薬を使う必要がない。栽培では地下水だけを利用する。斎藤好代表理事(68)は「温度や湿度はもちろんだが、収穫から梱包まで紫外線を当てないように注意している。収穫時は従業員総出で時間をかけずに作業する」と話す。
 収穫したホワイトアスパラは全て若芽。とても柔らかくて甘みがあり、みずみずしい。皮をむかずに生食できる。「スーパーホワイトアスパラガス綺羅」のブランド名で販売。ネットやカタログギフトなどで注文を受けるほか、県内外の飲食店へ卸す。
 生産量が少なく保存が効かないため、ピクルスや昨年11月に発売したタルタルソースを製造して販売する。
斎藤代表は「多くの人に味わってもらいたいと試行を重ね、ピクルスが完成した。加工してもしっかりとした歯応えが残るよう仕上げた」と話す。
 ピクルスはバジル、黒酢、梅しそ風味の3種類。1瓶100㌘税込み1873円で販売する。保存期間が1年あり、年間を通して収入を得られる。販売期間が延びることで、ホワイトアスパラの印象を強くする狙いもあるという。
 新型コロナウイルスの影響で、加工品の売り上げが回復しない状況が続く。斎藤代表は「労働力確保が困難になってくると思うが、待っているお客さんのために、全従業員で力を合わせて頑張っていきたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!