あきた版7月1週号
いぶりがっこの端材活用 栽培から製造まで - GAKKO KITCHEN
秋田の伝統食「いぶりがっこ」を、もっと身近に感じてもらおうと展開するキッチンカー「GAKKO KITCHEN」が注目を集めている。同店は横手市を拠点に、いぶりがっこ料理専門店として創作メニューを販売。秋田の農業や食文化の魅力発信に取り組む。
活動するのは、いぶりがっこを製造する村岡亮さん(31)、プログラミング教室を運営する小川翔太さん(32)、果樹農家の阿部哲也さん(31)。3人は県立横手清陵学院高校の同級生だ。
村岡さんは自衛官を退官後、就農を志し帰郷。いぶりがっこの製造や販売について学ぶうちに、端材が食品ロスとなる現状を知った。
活用方法を話し合う中で起業を決意。昨春からテント出店を始め、今年4月にキッチンカーで本格営業へと発展させた。
看板商品は「いぶりコロタルバーガー」。いぶりがっこを練り込んだコロッケに、特製のいぶりがっこ入りタルタルソースを合わせ、燻製の香りと独特の食感を楽しめる。
併せて汁物やデザートなど専門店ならではの発想でメニュー開発を企図。小川さんは「いぶりがっこは昔から親しまれてきた食べ物だが、食材の組み合わせ次第で可能性が広がる。まずは気軽に味わってもらい、その魅力を知ってほしい」と話す。
使用するいぶりがっこは同市山内地区の燻小屋と漬物加工施設を借りて製造。昨年は2㌃で700本を収穫し、今年は10㌃に規模を拡大する。
活動開始当初からイベントで出店場所を提供する「よこてイースト管理事務所」の高橋美智代さんは「観光客からも好評で、
横手の良いPRになっている。試行を重ね商品開発し、地元を盛り上げようと励む姿は素晴らしく、これからも応援したい」と期待する。
一方、手作業で製造するため、在庫を多く持てないことが課題となっている。村岡さんは「他企業と連携し、長期保存可能な商品の開発や安定供給をできる体制の構築を目指したい」と意欲を示す。
小川さんはキッチンカーでの県外出店を計画しているものの、販売機会が限定的なことを危惧する。「いずれは道の駅や通信販売でも購入できるよう検討中。家庭で気軽に横手のいぶりがっこを楽しめるようにしたい」とほほ笑む。
次号をお楽しみに!