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2021年3月3週号
自家産ブルーベリーのジャムと野菜を組み合わせ - 齊藤香寿美さん
 美郷町浪花の齊藤香か寿ず美みさん(34)は「野菜嫌いの子どもがいるお母さんが作ったジャム」という名前で、自身が栽培したブルーベリーと野菜を組み合わせたジャムを販売する。製造過程やラベルに工夫を凝らし、子供が野菜に親しみを持てるよう心掛けている。

 「近所の人に誘いを受け、子供の就学で時間ができたことを機にブルーベリー栽培を始めた」と齊藤さん。自家消費用としてジャムに加工していた。3人の子供が野菜を食べず悩んでいた時、ブルーベリージャムに野菜を組み合わせようと考え、試作を始めた。
 野菜を感じられるよう、ブルーベリージャムで野菜の味を消さないように工夫したという。試食した子供の反応を見て、野菜の量を調整するなど試行を重ねた上に完成。ラベル作成にも力を入れ、「野菜を敬遠する子供が手に取ってくれるよう、野菜のデザインをかわいらしくした」と話す。
 ジャムを食べた人からは「野菜を食べない子供がこれなら食べてくれた」「野菜の嫌な部分が無かった」との声があったという。上白糖よりも血糖値の上昇が緩やかなテンサイ糖を使用しているため、健康を気にする人からも「甘いけど罪悪感なく食べられる。野菜も取れてうれしい」と評判だ。

 ジャムは全5種類で、1番人気はトマトとの組み合わせ。ピーマンは少し苦味が利いて、おいしいと好評を得ている。商品を販売する大仙市のしゅしゅえっとまるしぇの藤田学店長は、「齊藤さんは、農業に対してのやる気が強い。いつも消費者に安全・安心な商品を届けてくれる」と話す。
 齊藤さんは「子供から『将来はお母さんの野菜を使った料理を提供するお店を開きたい』と言われたこともある」と家族の応援を励みにしている。義父の稲作を夫婦で引き継ぐことを考えているため、「いつか地産地消のお店を開けたら面白そう」と笑顔を見せる。

 ▽商品に関する問い合わせ
  =しゅしゅえっとまるしぇ☎0187(73)5194
次号をお楽しみに!