農業共済新聞

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2022年6月1週号
水稲直播にドローン - 秋田県立大学、大仙市
 大仙市払田の水田でこのほど、小型無人機(ドローン)を使用した水稲直播の実演会が行われた。農薬散布など農業分野での需要が拡大しているドローンを活用することで、育苗と田植えの省略が期待されている。
 実演会は、秋田県立大学と大仙市が連携した「秋田版スマート農業モデル創出事業」の取り組みとして開かれた。同大学アグリイノベーション教育センターの西村洋センター長が「この事業は最新のスマート農業技術の導入で、後継者不足など農業に関する課題の解決を目指す取り組み。今回は数ある研究の中の一つとして実演を行う」と話し、関係者など約20人が見学した。
 今回はDJIのドローン「MG ― 1」を使用し、高さ2㍍、散布幅4㍍に設定。時速15㌔で圃場の上を3往復し、種子の補充時間を含めて70分ほどで1㌶の作業が終了した。通常、機械による地上での直播では2時間半ほどかかるため、半分以下の時間となった。
 ドローンによる直播は種子が土に沈みにくく、鳥害や稲の倒伏が危ぶまれる。今回は耐倒伏性に優れているという「ゆみあずさ」を播種した。
 さらに、種子に「べんがらモリブデンコーティング」を被覆。主成分のべんがら(酸化鉄)が重さを増し、モリブデンが土壌の有害な硫化物イオン生成を抑制する。土壌を軟らかくし、被覆により種子を加重させたことで沈みやすくなるという。
 圃場を提供した土井文智さん(46)は「自分は無人ヘリで直播しているのでドローンよりも早く作業が終わるが、個人であればドローンは導入しやすいし、使用する価値があると思う」と話す。
 今回の実演会では西村センター長が中心となり、ドローンによる播種の作業能率を調査。西村センター長は「この圃場では田植えのほかに、除草剤や農薬、追肥の散布もドローンで行い、収穫作業以外で圃場に入ることなく管理し、作業省力化の確立を目指す」と話す。今後は土井さんと同大学、大仙市が連携して圃場管理と生育調査に取り組み、研究成果をまとめることとしている。
次号をお楽しみに!