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あきた版10月1週号
野菜 ハウスと露地で切れ目なく 楽しみながら一生懸命 - 半田淳さん

 「農業が趣味で、楽しみながら一生懸命仕事をしている」と話す、由利本荘市大中ノ沢の半田淳さん(44)。妻の弘子さん(45)と共に半田農園を営み、ミニトマトをメインにビニールハウス7棟と露地で複数の野菜を栽培する。
 祖父母が農業をしていた淳さんは、自然と農業に惹ひかれ市内の農園に就農。8年間携わる中で、自分の思った通りに作りたいと考え、2016年に農地を取得して独立した。ミニトマトに取り組み始め、徐々に規模を拡大。アスパラガスとスナップエンドウを作付けするほか、ネギやホウレンソウなど年間を通して栽培する。
 ミニトマトは、4月に「サマー千果」「サンチェリーピュアプラス」を定植し、11月下旬まで収穫。今年は「キャロルムーン」を7月に定植し、短期間で収穫できるようにした。「高単価の時期にたくさん出荷できるように取り組んでいる」と話す。
 もともと水田だったため、水分を含みやすく排水管理が難しい。今年は雨が続き、排水が追い付かずミニトマトの作柄はあまり良くないという。21年から収入保険に加入している淳さんは「決して安い掛金ではないが、今年のような時のために備えておくと安心感がある」と期待を寄せる。
 アスパラガスはハウス1棟で作付けし、来年1棟増設予定だ。スナップエンドウは露地

10㌃とハウス1棟で作付ける。ミニトマトやアスパラガスは全量をJA秋田しんせいに出荷。スナップエンドウやネギなどの野菜は、イオンスタイル本荘、マックスバリュ本荘中央店・新川口店の直売コーナーでも販売する。
 弘子さんが袋詰め作業をし、ラベルも手作り。「手に取ってくれたお客さんに『おいしかった』と言ってもらえてうれしい」とほほ笑む。今年は秋田市でのイベントにも初めて出品し好評で、機会があればまた参加したいと意欲的だ。
 昨年11月から研修を受けている板垣大介さん(42)は「淳さんは、一言で言うとスペシャリスト。話しやすく、まるで知識の泉。学ぶことが多い」と話す。
 現在、繁忙期には両親が手伝いに来ているが、今後は人の手を頼らずに自分たちで仕事を回したいと構想を練る淳さん。
 「子供たちには『お父さんは、いつもハウスで楽しそうだね』と言われている。楽しく仕事をする姿をこれからも見せていけたら」と張り切る。
次号をお楽しみに!