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2019年1月3週号(特集①)
ダイコン試験栽培しながらいぶりがっこ製造 - 髙𣘺弘さん、トシさん
 【横手市】横手市山内土渕の髙𣘺弘さん(78)、トシさん(75)夫妻はダイコンを35㌃で栽培し、いぶりがっこを製造する。同市で毎年行われるいぶりがっこのコンテスト「いぶりんピック」で、第4回(2010年)開催時にいぶりがっこクラシカル部門で優勝した実績を持つ。第12回となる昨年も銀賞を受賞し、市のいぶりがっこ製造を率先する存在となっている。
 栽培するダイコンは主に「香漬の助(こうづけのすけ)」「本宮(もとみや)」「千都(せんと)」「しろくま」の4品種。8月中旬から下旬にかけ4回に分けて播種し、10月中旬頃から収穫を始める。
 収穫後はよく洗って縄で編み、燻し小屋で約千本を吊るして3~5日ほど燻す。弘さんは「火に近いと高温になり乾きやすいため、太く長いダイコンを下の方にして編んでいる」と話す。
 燻したダイコンは再び洗い、樽で60~90日間漬け込んで完成。昨年は約1万2千本を製造した。
 「出来上がりが全て同じ味付けになるように気を付けている」と弘さん。燻し作業では、途中でダイコンの場所を移動させたり、煙の量を変えたりして均等に燻す。漬け込み作業では樽にダイコンを隙間なく並べ、味にバラつきが出ないように注意するという。

 商品は道の駅「さんない」やあいのの温泉直売所「山菜恵(さなえ)ちゃん」に出荷する。道の駅「さんない」を経営する株式会社ウッディさんない・道の駅事業部の石沢国博副支配人は「髙𣘺夫妻が毎日出品してくださるいぶりがっこは、甘口で人気が高く、ご指名で注文を受けることもある。これからも健康第一で頑張ってほしい」と話す。
 「年齢や体力を考えると栽培面積の拡大は難しいが、規模を維持して品質の良いいぶりがっこを作り続けたい」と前を見据えるトシさん。弘さんは「ダイコンの品種は今植えているもの以外にも検討し、毎年別の品種を試験的に栽培している。品種を厳選して、収量の増加を目指したい」と話す。
次号をお楽しみに!