あきた版6月3週号
ミニトマトが土壌障害 - 綱木裕一さん
鹿角市八幡平の綱木裕一さん(41)は2017年に新規就農し、19年から収入保険に加入。現在はミニトマト「アンジェレ」をビニールハウス19棟約53㌃で作付けしている。
3月上旬にJAかづのから購入した苗をハウス内で育て、4月中旬と5月上旬の2回に分けて定植する。6月中旬に出荷が始まり、10月末まで続く。ほぼ全量を同JAに出荷する。
ミニトマトは品種が豊富で、スーパーの店頭を視察した際に売り場面積が広く取られていた。売り方の工夫次第で将来性があると考え選定した。「当時、鹿角地方で取り組んでいる農業者は誰もいなかった。分からないことが多く、安定した栽培技術を確立させるのに、とても苦労した」と話す。
綱木さんは20年から24年まで、大幅に収量が減少。つなぎ融資を申請し、保険金等を受け取った。「知識や経験もなく不安な気持ちだったが、収入保険に加入していることで心強く感じた」と振り返る。対応策や資材に資金を投入することができ、ありがたかったという。
減収の原因を把握するのにかなりの時間を要したが、土壌中に分布するカビの一種であるフザリウム菌による土壌障害と判明。「遠方から有識者が足を運んでくれ、とても助
かった」と胸をなで下ろす。
現在は、強力な耐病性を持つ台木「キングバリア」に接ぎ木することで、安定した収量を確保できるようになった。また、有機肥料もフザリウム菌の濃度低下に有効で、ペレットタイプを散布して対策する。
ハウス内の高温対策には、粉末を水で希釈して吹き付けるタイプの遮光資材「ホワイトクール」を使用。効果を実感している。
「今後は10㌃当たり7㌧の収量を目指したい。就農して10年、農業人生前半は試行を重ね、さまざまな経験をすることが、後半につながると前向きに捉えている」と綱木さん。「これからも農業経営の実態に合うようアップデートして、より良い保険になってほしい」と期待する。
次号をお楽しみに!